小学校の頃から望遠鏡で星を見るのが好きだった私は、高校で地学部に入りました。高校は都立清瀬高校です。
地学部ではよく学校に夜集まって天体観察会をしたり、学芸発表会(学園祭とは言わなかった)でプラネタリウムで星の解説をしたものです。
しかしだんだん望遠鏡でしか見れない遠い天体よりも、実際に手にとって見れる岩石の方が面白くなって、地質調査に熱中しました。よく自転車漕いで狭山丘陵とか行きましたねぇ。合宿で行った瑞牆山では、夢中で花崗岩に含まれる水晶を採取したり。
そのころからハンマー片手に山の中を走り回るのが楽しくて楽しくて。藪漕ぎとかよくやりましたよ。
毎日ラジオの気象通報を聞きながら天気図も描きました。天気図描いて校門に張り出して天気予報とか。
今思うとこの高校時代の体験が、私を山好きにさせ、高校を出てから気象庁で働くようになり、また後年ヘリコプターの事業用操縦士にもさせ(ライセンスを取るためには気象予報士並みの知識が必要)、気象予報士の試験を受けさせ(落ちたけど)、登山ガイドにさせ、そして南極にまで行かせたのです。
まあ地学の先生が非常に面白い方だったというのもい大きいですけどね。一人は三輪先生。あまり地学の授業らしいことをやった記憶がありません。「知力は体力に付いてくる」といってマラソンばかりしていたり、地学の授業中には海外を旅したときのスライドをよく見せていただきました。徹歩会(てっぽかい)といって徹夜で奥多摩や秩父とかの山道を歩く会を主宰されていて、私は毎回参加しました。また先生は地平線会議といういろいろな冒険者が活動報告を行う会の世話役をされていて、私も50㏄の原付バイク(モンキー)で日本一周した時の報告をさせていただいたものです。
そういえば私が南極の昭和基地にいるとき、同じ58次隊の女性隊員である鈴木さんが日本の「大学女性協会」というところに中継で昭和基地を紹介するという企画があり、なぜかその世話人を三輪先生がされていて、昭和基地から三輪先生と対面するという面白いこともありました。
こちらのpdfの7ページにその記事があります⇒JAUW
三輪先生は私が高2の時は違う高校に転勤されまして、代わりに来られたのが田中先生。田中先生はまじめな方で(三輪先生がまじめじゃないとは言ってませんから)、おかげで地学の専門的な知識がいろいろ身に付きましたね。岩石は全て英語名で覚えさせられたものですよ。安山岩はアンデサイト、花崗岩はグラニット、火山角礫岩はボルカニックブレッチャー等々。私の卒業後、田中先生はご自身の地元の秋田の高校に転勤されました。50㏄バイク日本一周の時に、秋田の田中先生のお宅に泊めてもらったものです。
三輪先生とは今でもfacebookでつながっておりますが、田中先生は今どうされているのでしょうか。
下の写真は、地学部の皆で長瀞に地質調査に行った時のものです。一番下に写っているのが田中先生ですね。当時現役の9~10回生とOBである4回生の亀井さんと7回生の秀樹さんも写ってますね。楽しかった思い出です。
上の写真にも右の方に写っている9回生の小野寺先輩と、11回生のみのる君がふふはり亭に泊まりに来てくれました。ちなみに私は10回生。
高校を卒業してからも数年はOB会とかでつながりがあったのですが、私は日本各地を転々としていたものですからしばらく疎遠になってしまっていました。ところが南極に行くことが決まって出発までの数か月は東京の立川で勤務しますから、十数年ぶりに東京住まいになって集まりやすくなったということで小野寺先輩がお声がけしてくれて地学部で集まったことがあるのですよ。その時に小野寺先輩やみのる君とは再会していたのです。なので今回はそれほど久しぶりではないのですが、それでも南極に行く前だから3年ぶりか。
さて、この日7月27日は野尻湖花火大会。皆で見に行きました。いやぁ湖の花火大会いいですね。湖畔に人々がいて花火は湖の上に上がるのですが、花火と観客の距離がすごい近く感じるのですよ。迫力ありました。オーロラを撮る時もそうだったし、先日ホタルを撮る時もそうだったのですが、花火も露出(ISO、絞り、シャッタースピード)をいろいろいじって試行錯誤しました。結構長い間上がっていたのですが、花火の露出はこれだ! というコツがつかめないまま終わってしまいましたね。


帰って来てからは積もる話で夜中の3時まで飲んでましたよ。そのあと風呂入って寝たのは4時。


次の日は、3人が共通で興味のあるナウマンゾウ博物館へ。ちなみに私はナウマンゾウ博物館から正式に委嘱を受けた「氷河時代案内人」なんですよ。
行くとちょうど氷河時代案内人向けの講座として学芸員の方が野尻湖で発見された黒曜石の石器について解説をされていました。聞いてみると氷河時代案内人ではない一般のお客さんも聞いていいというのでちゃっかり参加してしまいました。学芸員の方は質問すると嬉しそうに色々答えてくれます。ナウマンゾウ博物館の方は館長はじめ皆さん本当に楽しんで仕事をされていますね。しまいには別室に案内され、黒曜石から石器を切り出す実演までしてくださいました。鹿の骨を使って切り出すんですね。黒曜石はガラス質なので破片もガラスと同じなので非常に危険なのだそうです。出来た石器は鋭く、紙に当てるとカッターのように紙がすっと切れるのには驚きました。
その後、道の駅で昼食とふふはり亭のすぐ近くにあるお店の美味しいブルーベリーソフトクリーム!




その後、みのる君は翌日仕事とのことで小野寺先輩が長野駅まで送って帰って行かれました。
そして2日目の晩は小野寺先輩だけがお泊りになり、お待ちかねの南極教室を実施しました。みのる君は南極教室見れずに残念。また今度ね。
楽しい時間でしたね。またのお越しをお待ちしています。
他の地学部の皆も引き連れて来てください!
あと来年行われるナウマンゾウの化石発掘調査にも参加しましょうね。

