人生の楽園②怒涛の5日間

「人生の楽園」の撮影は2月6日~10日の5日間で行われました。毎回5日間で撮るのだそうです。ディレクターのKさんに尋ねたところ、色々撮りたい映像があったとしても延長は無いのだとか。その後のスケジュールへの影響や予算の問題からでしょうか。南極観測船しらせが昭和基地まで到達できても出来なくても予算の都合から151日間で行って帰って来なければいけないのと似ていますね。
撮影が5日間続くというハードスケジュールの為「最後の方はたいてい皆さん疲れてくる」そうなので私はこれを「怒涛の5日間」と勝手に名付けました。
当初、足立様ご家族の予約が入っている日の前日から撮影スタッフが現地入りしたいとの希望だったのですが、そこへ足立様のお泊りになる前日に私の高校時代の地学の先生である三輪先生の予約が突如として入りました。戸隠で大学時代の山岳部仲間とバックカントリースキーを楽しむついでにふふはり亭にも泊まってみようという事になったようです。
三輪先生は私の人生に多大な影響を与えてくれた(狂わせた?)方でしたので、「人生の楽園」的には三輪先生も撮りたい!となったわけです。
そこで撮影日を前倒しにして三輪先生の来られる日の前日入りという事で6日からとなりました。
 
●2月6日「怒涛の5日間の初日」
朝から大雪。
テレビのロケ車が入れるように朝から雪かきをしていると電話が。「雪かき風景を撮りたいので作業を一旦ストップしてください!」・・・だいぶかいちゃったけどね。

 
そしてディレクターのKさん、カメラマン、マイク、アシスタントディレクター、ドライバーの5人の撮影隊がご到着。到着されるなり挨拶もそこそこに雪かき風景の撮影が始まりました。ちなみに皆さんお分かりかとは思いますが、西田敏行さんと菊池桃子さんは実際には現場にはお越しにはなりません。
午前中はあと色々館内の撮影とかされました。
午後は松木のおじいちゃんこと松木信義さんのお宅へ。私達時々遊びに行くんです。

松木信義さんはCWニコルさんと一緒にアファンの森を作られた方。
以前こちらでもご紹介しましたね⇒ローズ現る
初日は軽くこれで撮影修了。
ちなみにスタッフの皆さんは上越妙高駅前のビジネスホテルに宿を取られていました。部屋数の少ないふふはり亭は翌日からお客様でいっぱいになってしいますからね。本当ならスタッフの方にも泊まってもらってワイワイやりたいところでしたが。
 
●2月7日「怒涛の5日間の2日目」
この日は晴れ。明け方の気温は-15℃くらいまで下がり、給湯器も凍ってしまってお湯が出なくなってしまい慌てました。気温が上がってきたら直ってホッ。

部屋のガラスもバリバリ伝説
なんか綺麗・・・

 
雪が降った後の晴れの日はあたり一面キラキラしていて本当に綺麗なんですよね。つまり絶好の撮影日和。スタッフの皆さんは朝からスキー場の上まで登って町全体の俯瞰撮影とか信濃町の綺麗な風景を撮られたようです。
ちなみに元スノーボードインストラクターだったディレクターのKさんは、スタッフ皆でリフトで上まで上がって撮影を終えた後は、一人ボードを持って行って滑り降りて来たそうです。

 
三輪先生が9時57分着の電車でご到着というので黒姫駅までお迎えに行きました。スタッフの皆さんとはそこで合流。黒姫駅前でテレビカメラを構えて三輪先生が改札から出てくるのを待ち受けました。「いきなりカメラ向けて大丈夫でしょうか?」というスタッフの方に「三輪先生なら大丈夫でしょう」と私(笑)。

黒姫駅前で三輪先生のご到着を待つ
 
三輪先生とはずっとfacebookでも繋がっていたし昭和基地と日本との衛星中継でお会いしていましたが、実際にお会いするのは何年振りか思い出せないくらい久しぶりです。やはり懐かしい対面の光景を撮りたいのでしょうね。そしていよいよ三輪先生が改札から出てきてご対面。・・・まったく久しぶりの感じがしなくて拍子抜け。世の中懐かしい人とfacebook等を通して繋がれるのは素晴らしい時代になったとは思いますが、反面「感動の対面」というのが出来なくなってしまったのは残念ですね。
この後撮影隊はまた信濃町の風景を撮りに行き、次は夕方から三輪先生へのインタビューということで、それまでは三輪先生をふふはり亭周辺のいろいろな場所へご案内しました。
その時の様子はこちら⇒三輪先生がやって来た!

 
●2月8日「怒涛の5日間の3日目」
この日は小雪。朝のうちに三輪先生を戸隠にあるお仲間の山小屋までお送りした後、急いで足立様を迎え入れるための準備。
足立さんが来られるまでの間に私の趣味であるD.I.Y.の撮影。鳥のエサ台を作りました。撮影隊の皆さんが来られる前にある程度作っておいたので、短い時間でバルコニーへの設置まで完了できました。「ふふはり亭 別館」と命名。
ふふはり亭別館(足立さん撮影)
 
そして足立さんご家族来訪。この日はイグルーづくりを撮影。当初の予定では大きなイグルーを私一人で事前に完成させておき、足立様ご家族にはその隣に小さいイグルーを作っていただきトンネルで連結と考えていたのですが、結局大きい方が完成していなかったため足立様ご家族の力を借りながら大きい方一個だけを完成させました。これだけで結構な時間がかかってしまいADの方から「巻き」の声がかかって焦りました(笑)。でもやっとのことで完成。思わず万歳しましたよ。
皆さんイグルーづくりで結構体力使い果たし、子どもたちはお腹ペコペコに。しかしうちの奥さんの方は奥さんの方で料理の撮影で結構時間がかかり、足立様の夕食が遅くなってしまい大変申し訳なかったです。一番下の「ゆう君」はあんなにお腹ペコペコだったはずなのに、夕食の時間には眠気に勝てずにスヤスヤと。
夕食後は、お子さんたちお楽しみの「南極教室」・・・でしたが、結構子ども達寝てたかな? 朝から車での移動、イグルーづくり、そして南極教室はちょっと小さい子には盛沢山な内容すぎたかもと反省。

イグルー(足立さん撮影)
イグルーの中で遊ぶ子どもたち

 
●2月9日「怒涛の5日間の4日目」
この地で84年間生きておられる松木のおじいちゃん曰く「こんな雪のない年は84年間で初めてだ!」というくらい今年は雪のない年ですが、この日は朝から大雪。なんと長野県には大雪雪崩警報が出ていました。この日のプログラムはスノーシュートレッキング。当初の予定では車で黒姫高原スノーパークまで移動し、そこからスノーシューを履き30分くらい歩いて広大な斜面のある所まで行ってソリ遊びをする予定でした。そのためにディレクターのKさんとも事前のロケハンで現地の下見をしていたのです。しかし4歳の子がこの大雪の中そのコースを歩くことは無理と判断、急遽コースを変更してふふはり亭の裏の森歩きをすることを朝食時にご提案。
食後に皆さんが車を駐車場から掘り出している間に、私はコースの下見を急いで済ませました。途中に即席のソリコースも急いで作って戻りました。そして皆さんにスノーシューを履いてもらい、ふふはり亭の裏庭トレッキングに出発。
がしかし・・・雪が深い。私が先頭でラッセルしながら進みましたが、フカフカのパウダースノーで腰下まで埋まるくらいです。皆さん途中までは頑張っていましたが、次々とリタイヤしてふふはり亭へ帰って行きました。ふふはり亭の裏庭なので、いつでもリタイヤして勝手に帰れるという素晴らしいコースです(笑)。裏庭一周トレッキングに最後まで付いて来れたのは足立さんご夫妻と娘さんとそのまた娘さんの4人だけでした。
でも最後に用意したソリコースは皆さん夢中になって滑ってましたね。よかったよかった。お昼まで目いっぱい遊んで足立様お帰り。
足立様ご家族のご紹介はこちら⇒今度は大人数で!!

足立様ご家族と撮影スタッフ 撮影の掛け声は「しらかわGO!」
 
足立様がお帰りになられた後、撮影スタッフにも手伝ってもらって部屋の掃除とベッドメイクで次のお客様を迎える準備。
そして夕方、次のお客様が。南極観測隊の仲間です。私と同じ58次隊からは吉川さんとその奥様、59次隊からは、山口さん、豊福さん、佐藤さんの計5名の皆さん。
三輪先生と足立様ご家族の場合は元々予約が入っていて、その日に合わせての撮影だったのですが、南極観測隊の皆さんには実はわざわざ撮影に合わせて来ていただいたのです。ディレクターのKさんが「南極観測隊もその場にいてくれるといいなぁ」とおっしゃるので、観測隊仲間に声をかけたところ快く集まってくれたのです。
皆さん以前からふふはり亭に泊まりたいと言ってくれてはいたのでせっかくの機会だからという理由もあったようですが、この日は日曜日で仕事を持っている皆さんは厳しいだろうにこんなに集まって頂けて感謝です。中には翌日仕事の為、夜中まで飲んで早朝に出発という剛毅な方も2人(山口さん、佐藤さん)いました。
皆で鍋を囲みながら南極話で夜は更けていきました。私は気持ちよく酔っぱらってしまいいつ撮影スタッフが宿へ帰られたのか記憶にありません。

観測隊員の来訪を待ち構えます
南極会

 
●2月10日「怒涛の5日間の最終日」
まだ暗い早朝に本日仕事のお2人にお弁当を持たせて送り出し、今日休みの吉川さんご夫妻と豊福さんはゆっくり朝食をとっていただいた後、ナウマンゾウ博物館へお送りしてお別れしました。
南極会の様子はこちら⇒南極会!!
 
その後、急いで戻って撮影開始。まず室内にて私達夫婦へのインタビューです。

 
その後、黒姫高原の童話館前に移動して撮影。この場所は、私たちが黒姫高原への移住する決め手となった「空が広い」お気に入りの場所。
そしてリンゴ収穫のお手伝いをさせていただいたことのある飯綱町のリンゴ農家の樋口さん宅へ皆で向かいました。ディレクターのKさんがロケハンに来られた時にたまたま樋口さんがふふはり亭を訪ねて来てくれて、楽しい樋口さんの口調にKさんも「ぜひ撮影させてください」となったわけです。
リンゴ畑での枝の選定作業や雑談風景を撮影して、全撮影が終了「お疲れさまでした!」

樋口さんご夫妻と撮影スタッフの皆さん
 
3月7日(土)に放送されたのですが、残念ながらうちにはテレビが無くてリアルタイムでは見れませんでした。でも放送終了後くらいから電話がひっきりなしに鳴って反響の凄さを実感しましたよ。ちょうどその日はお客様が泊まられていて夕食の時間だったのですが、電話が鳴るたびに私が席を立ってバタバタして、ゆっくり夕食を召し上がれなかったですよね。申し訳ありません。
「人生の楽園」の放送を見れなかった人たち(3月7日お泊りのお客様と)
 
どんどん予約が埋まっていくので、ひたすらダブルブッキングが起きないようにだけを気を付けました。
あとで「ふふはり亭」のホームページもチェックしたところ、今まで1年間かかってやっとアクセス数がここ最近4,000まで到達して喜んでいたのですが、なんとこの日に一気に13,000まで増えていました。その後もどんどん増え続けています。放送後に1万人近い方がふふはり亭のホームページを見て頂けたんですね。
放送後まもなく友人たちがテレビをスマホで撮った動画を送ってくれたり、録画データを送ってくれたりとテレビのない私たちのためにたくさんの方からご支援いただき、心より感謝申し上げます。
 
後日、出来上がった番組を見ました。とても上手く構成されていますよね。さすがプロの仕事だなぁと感服致しました。
たださすがに今回は私の素人目から見てもなかなか盛りだくさんな内容だったと思うのですが、やっぱり30分番組にすべてを収めるのは難しかったようで三輪先生と樋口さんはラストのワンカットだけになってしまいましたね。あれだけ時間をかけて撮影したのに申し訳ありませんっ(汗)
 
最後の黒姫高原のお気に入りの場所でのインタビューにて「これからどんな人生にしたいですか?」との質問に対し、私「いま私53歳でやっと人生半分。まだ半分あるぞと。これからまだまだいろんな事やっていきたいですね・・・」と答えています。実はそのあと「次は宇宙を目指したいですね!(キリッ)」と続くのですが、そこはカットされてました。さすがにプロは上手に編集するなぁ(笑)
 
後で聞いたところ今回の「人生の楽園」はいつも以上の方が見て頂けたようで、なんと視聴率は15%だったそうです。つまり1,500万人の方が見て下さったという事です。ありがとうございます!
今回とても貴重な体験が出来ました。撮影スタッフの皆様、撮影にご協力いただけた皆様、温かく見守っていただいた信濃町の皆様、本当にありがとうございました! これからも頑張ってより居心地のいい宿にして行きます。ご期待ください!!

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(2)件のコメント

  1. 福岡よう子

    人生の楽園見ました!
    長野県大好きで年に何度も訪れています!
    次回はぜひ「ふふはり亭」に泊まりたいです!
    今主人は喉頭癌で手術して入院中です!
    声帯も失いました!
    主人が回復したらぜひ休養に訪れたいです!
    よろしくお願いいたします^_^

    1. たっつあん

      福岡様
      人生の楽園を見ていただきありがとうございます!
      反響の大きさに驚いております。
      ぜひお越しください。いつかお会いできる日を楽しみにしています!!

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